ペットシッターとの「緊急駆け付け契約」
1、事例
㋐一人暮らしの高齢者。犬(トイピープル、5歳)を飼っている。
㋑万が一、自分が倒れたら、死亡したら、に備えて、警備会社と「見守り契約+緊急駆け付け契約」を締結している。
㋒自分はそれで良いが、犬が心配だ。
そこで、警備会社が駆け付けた際に、よく利用するペットシッターに連絡してもらい、犬を保護してもらうことにした。
㋓ペットシッターとの「緊急駆け付け契約」。
内容は
①警備会社と同様、ペットシッターにもカギを預ける。
②あくまでも警備会社からの連絡があった際だけ。普段の「見守り」は無し。
③犬の引き取りは一時的なもので、入院が長引く、死亡した際の新飼い主については別途検討する(ペットシッターがそのまま新飼い主、も考えている)。
2、ペットシッターとの「緊急駆け付け契約」
※注:
あくまでも一般的なものです。
具体的な条件によって、契約書の内容が異なります。
ペット一時預かり及び緊急駆け付けに関する契約書
甲(飼い主の氏名)
乙(ペットシッターの氏名)
甲および乙は、甲の不測の事態(急病、事故、死亡等)における甲の飼育するペットの緊急保護に関し、以下の通り契約(以下「本契約」という)を締結する。
第1条(目的)
本契約は、甲に万が一の事態が発生し、甲が契約する警備会社(以下「警備会社」という)等から乙へ連絡があった際、乙が甲の自宅へ緊急に駆け付け、対象ペットを救出して一時的に保護・預かりを行うことを目的とする。
第2条(対象ペット)
本契約の対象となるペット(以下「対象ペット」という)は以下の通りとする
種類:犬(トイプードル)
名前:犬の名前
年齢:5歳(生年月日)
毛色・特徴:記入する
第3条(緊急駆け付けの条件と乙の義務)
1 乙の緊急駆け付けおよび対象ペットの保護業務は、警備会社(または甲の親族・医療関係者等)から乙に対して、甲の緊急事態に関する連絡がなされた場合のみ発動するものとする。
2 乙は、前項の連絡を受けた場合、速やかに甲の自宅へ駆け付け、対象ペットを 保護しなければならない。
3 普段の見守りやお世話業務は本契約の対象外とする。
第4条(鍵の預託および管理)
1 甲は、緊急時の立ち入りのため、甲の自宅の鍵(以下「本件鍵」という)を乙に預託する。
2 乙は、本件鍵を善良なる管理者の注意をもって厳重に管理しなければならない。
3 乙は、第3条第1項に定める緊急時の連絡があった場合を除き、いかなる理由があっても本件鍵を使用して甲の自宅に立ち入ってはならない。
第5条(一時預かりの期間と措置)
1 乙が対象ペットを保護した後の預かり期間は、原則として緊急駆け付けの日から14日間とする。
2 甲の入院等が長引く場合、または甲が死亡した場合の最終的な新飼い主への引き継ぎについては、甲乙間で別途協議する。乙が新飼い主となることについても今後含めて検討するものとする。
第6条(費用及び報酬)
1 管理報酬(待機料): 乙が緊急時に備えて本件鍵を保管し、待機することに対する報酬は、月額金壱萬圓とする。
2 緊急対応費: 実際に警備会社からの連絡により緊急駆け付けを行った場合の出動費は、1回あたり金壱萬圓とする。
3 飼育実費・シッター料: 保護期間中のシッター料金、キャットフード・ドッグフード代、医療費等の実費は、別途乙が請求し、甲(または甲の財産管理人・相続人等)が支払うものとする。
第7条(免責・緊急医療措置)
1 乙が甲の自宅に駆け付けた際、対象ペットがすでに衰弱、死亡していた場合、または不可抗力により保護できなかった場合、乙に故意または重大な過失がない限り、乙はその責任を負わない。
2 預かり期間中に対象ペットの体調に異変が生じた場合、乙は乙の判断で獣医師の診察を受けさせることができるものとし、その費用は甲の負担とする。
第8条(契約の変更・解約)
甲または乙は、3ヶ月前に書面で通知することにより、本契約を解約することができる。
3、注意点
ペットシッターとの「緊急駆け付け契約」を締結する際、以下の事項について注意する必要があります。
(1)警備会社への登録
警備会社側にも、「自分が倒れた際は、以下のペットシッター(連絡先・氏名)に必ず電話をかけて下さい」と緊急連絡先(または特記事項)として登録しておく。
(2)ペットの基本情報の保管
シッターが部屋に入った際、迷わず犬をケアできるよう、
①かかりつけの動物病院
②ワクチンの接種記録、
③普段食べているご飯
などを書いた「ペット情報」を、分かりやすい場所に置いておくか、事前にシッターに渡しておくとイザという時に迷わないで済みます。
元気な内に、何回かペットシッターに預け、犬の世話をさせてもらえば、犬も新しい環境に慣れ易くなり、尚の事良いです。
(3)死亡時の「新飼い主」の法的な担保
自身が亡くなった後、このペットシッターに正式に犬を譲渡したい(引き取ってほしい)と考えた場合、この契約書とは別に「負担付死因贈与契約」を締結。もしくは、「遺言書」にその旨を記載しておくことにより、法的にも、確実に犬の未来を守ることができます。
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投稿者プロフィール

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山梨県甲府市の行政書士です。
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