古いアパートをバリアフリー化して「高齢者特化施設」に
1、高齢者向けアパートバリアフリー化
[事例]
アパート10戸。古い建物で空き室率が高いため、「高齢者向け」に特化しようと考えています。
それにはバリアフリー化が必須と考えていますが、どこから手を付ければよいですか?。
「空室対策」の一つにアパートの「高齢者向け」への特化があります。
いわゆる、高齢者に対する「貸し渋り」により、部屋を借りようにも借りることができない高齢者が多数います。
あえて、「高齢者向け」と謡うことにより、「貸し渋り」の逆を行う。
思っていた以上の需要があります。
ただ、高齢者は足腰が弱っている。持病を抱えているなどの理由で、「高齢者向け」でアパートの部屋を貸すためには、ある程度の規模のバリアフリー化が必要です。
本事例のような「10戸」という規模であれば、大がかりな一斉工事までは必要なく、
㋐空き室が出た部屋から段階的にリフォームする
㋑「共用部の安全対策」から手を付ける
などの方法があります。
2、共用部の安全対策
ますは個別の部屋のバリアフリー化を検討する前に、入居者が毎日通る共用部のバリアフリー化を行います。
(1)アプローチ・エントランスの段差解消:
高齢者は、わずかな段差でもつまづきやすいため、スロープを設置するのが望ましいです。
(2)階段・通路の手すり設置:
特に2階建て以上でエレベーターがない場合、階段の手すりは必須です。
すでに設置されている場合も、グラつきがないか?、握りやすい太さ(直径3〜4cm程度)なのか?、などを確認します。
(3)共用部の照明を明るくする:
LED照明や足元灯、人感センサー付きライトを導入し、夜間でも視界を確保します。
3、空き室から順次実施
室内のバリアフリー化ですが、大きく分けて3つに分かれます。
(1)転倒防止
①玄関・トイレ・浴室に手すりを設置する。
②水回り・廊下をスローブにすることで段差を解消する。
(2)温度差解消:ヒートショック(急激な温度変化による健康被害)の防止
①脱衣所・浴室に、二重サッシ(内窓)の設置
②浴室に浴室暖房を設置
(3)福祉器具の利便
和室から洋室へ。畳からフローリングやクッションフロア(CF)へ変更することで、車椅子や歩行器が使いやすくなり、足元の安定感が増すことになります。
4、ソフト面(安心)のご用意も
バリアフリー化によりハード面(設備)を充実させたら、ソフト面(安心)も用意します。
(1)警備会社と「見守りサービス契約+緊急駆け付けサービス契約」を締結
トイレなど、通常使う場所に設置したセンサーが「12時間以上動きがない」などの異常を検知すると、自動で警備会社に通報がいき、ガードマンが駆け付けます。
また、心筋梗塞や脳梗塞などで、入居者が「緊急ボタン」を押せれば、10〜20分程度で現地に駆け付け、救急車の手配まで行ってくれます。
(2)高齢者等終身建物賃貸借制度
入居者が生存している間だけ賃貸借契約が存続し、死亡時に自動的に契約が終了する公的な仕組みのことをいいます。
遺族の残置物処理の手間を減らすことができるのが最大のメリットです。
5、住宅セーフティネット
「住宅セーフティネット」とは、高齢者等の入居を拒まない「セーフティネット住宅」として登録することを条件に、バリアフリー改修工事費の最大1/3(一戸あたり最大50万円〜100万円)が補助される国が主体の制度のことをいいます。
例えば、1階の空き室3室を、高齢者向けに1室あたり75万円(合計225万円)かけてバリアフリー改修する場合、225万円×1/3=75万円、国から補助金が出ます。
甲府市の場合、相談窓口は、「甲府市役所。まちづくり総室 住宅課 住宅係」です。
注意点ですが、必ず、市役所への相談・申請。「交付決定」を受けてから、工事業者と契約・着工する」ことです。
先に工事を始めてしまうと1円も補助金が出ません。
6、居住支援協議会
「居住支援協議会」とは、福祉の担当者や不動産業界、行政が連携して高齢者の住まいをサポートする組織のことをいいます。
市区町村役場に「住宅セーフティネット」の登録を申請する際、「居住支援協議会」にも繋いでもらうことにより、「リフォーム後の高齢者の入居募集」を地域のケアマネジャーや福祉窓口経由で紹介してもらえるルートを作ることができます。
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投稿者プロフィール

- 行政書士
-
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、アポスティーユ申請手続き代行、国際結婚手続き代行、在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者ビザ)申請代行、国際相続手続き相談
山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
困っている方の力になりたい。
皆で応援し、安心して暮らせる社会を作りたい。
そんな願いを胸に日々仕事に従事しています。
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