家族信託:委託者に成年後見人がついたら
1、事例
父親の認知症対策として、以下のスキームで家族信託契約を締結しました。
㋐委託者&受益者:父親
㋑受託者:長男
㋒信託財産:実家、預貯金
㋓信託終了事由:父親の死亡
㋔帰属権利者:長男
その後、父親が認知症になり、専門職の成年後見人がつくことになりました。
2、成年後見人がつくことによる問題点
委託者&受益者である父親に成年後見人がつくことによる問題点ですが、成年後見人は委託者に代わって法律行為ができることから、信託法第164条1項(「委託者及び受益者は、いつでも、その合意により、信託を終了することができる」)により、家族信託契約を終了させることができてしまいます。
また、委託者と受益者の合意で、受託者の選任や解任もできます。
3、成年後見人に家族信託を終了させられないようにするには
成年後見人に家族信託を終了させられないようにする対策として、以下の方法があります。
(1)家族信託契約の「終了事由」の条項に「親族以外の成年後見人は、信託法第164条1項により、終了させることができない」旨記載しておく
(2)家族信託契約締結前に、委託者に任意後見人を選任しておく。
選任しておけば、委託者が認知症になったとしても、成年後見人の選任は不要になります。
家族信託契約締結の際、将来思わぬ形で終了とならないよう、十分注意しましょう。
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投稿者プロフィール

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