家族信託:追加信託の際の注意点

「追加信託」とは、家族信託契約締結後、金銭や不動産などの財産を追加することをいいます。

例えば、施設入居費用の追加捻出のために、金銭を追加信託した場合、などです。

財産を追加する際、新たに契約を締結し直すのではなく、当初の信託契約はそのままで、対象となる信託財産を後から増やす、が特徴です。

「追加信託」は、受益者(親など)と、受託者(子供など)双方の合意が必要です。

実務上、後日のトラブル防止、税務・登記上の証拠を残すため、追加信託の合意書を作成しておくことが鉄則となってます。

「追加信託」をするには、受益者(親など)に、

㋐どの財産を

㋑誰に

㋒何のために

信託するのかを理解し、自分の意思で決められる状態である必要があります。

つまり、判断能力があるうちに追加する必要があります。

たとえ家族信託契約書に「金銭を追加できる」旨、条項を設けたとしても、判断能力を失った後では追加信託できません。

「追加信託」が金銭の場合、受益者(親など)の普通預金口座から「信託口口座」に振込むのが、出金元、入金先、日付、金額が通帳や明細に残る点で分かり易く、説明し易いです。

これに対し、不動産の場合、信託登記、登録免許税の支払い、固定資産税の支払いなど、新たな対応が必要となってきます。

「信託専用口座」とは、信託した金銭を管理する受託者個人名義の普通口座をいいます。

本当は信託法に則った「信託口口座」が作成できるのが一番よいのですが、まだまだ信託口口座開設に対応できる金融機関が少なく、かつ、開設にあたってハードルが高いです。

そこで、信託口口座の代替手段として受託者個人名義の新たな普通口座を開設、信託契約書にその口座の口座番号を明記して実務的に代用することがあります。

信託契約書に口座番号、口座名義人等の情報を明示することにより、受託者名義の個人口座は信託財産であることが明確になります。

このような「信託専用口座」に金銭を振り込まず、受託者の純粋な個人口座に金銭を振り込むと、受託者自身の財産と区別がつかなくなり、信託法で要求されている「受託者の分別管理義務」を遵守することができなくなります。

また、場合によっては「受託者への贈与なのではないか?」と疑われることもあります。

必ず、「信託口口座」もしくは「信託先行口座」に振込んでください。

~関連記事~

家族信託

「家族信託」は、所有権を「財産権(財産から利益を受ける権利)」と「財産を管理運用処分できる権利」とに分けて、後者だけを子供等に渡すことができる契約です。

投稿者プロフィール

山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」
山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」行政書士
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、アポスティーユ申請手続き代行、国際結婚手続き代行、在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者ビザ)申請代行、国際相続手続き相談

山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
困っている方の力になりたい。
皆で応援し、安心して暮らせる社会を作りたい。
そんな願いを胸に日々仕事に従事しています。

当事務所への「お問い合わせ欄」は「こちら」

TEL:055‐215-2201
お気軽にご相談ください。

※電話が繋がらない場合、恐れ入りますが「お問い合わせ」にてお願いします。

Follow me!