農地を家族信託するには

１、農地法の許可が必要

農地を農地の状態のまま、家族信託する場合には農地法３条の許可が必要となりますが、信託の受託者となることができるのは、農業協同組合など一定の法人に限定されており、個人が受託者になるのは難しいです。

どうしても農地を信託財産にしたいなら

（１）農地については、農業委員会の許可等を得ることを条件とする「条件付信託契約」を締結する。

つまり、契約時点では農地の信託契約の効力は生じていないので、受託者の管理業務はスタートしない。

将来、宅地転用を行う際、農地法の許可等を得ることにより初めて信託がスタートする。

（２）信託契約前に農地の所有者本人（委託者）が、宅地に転用する（農地法４条）

（３）先に信託契約により、農地の所有権を受託者（子）に農地の権利を移動、その後、受託者が宅地に転用（農地法５条）

それか…。

信託財産にするのは諦めて、任意後見契約等、他の制度で管理するか、ですね。