遺言信託:親の死後、障害のある子供を守るには

㋐父親。既に死亡

㋑年老いた母親には、生まれつき重度の障害を持った子供がいます。

自分が亡くなった後、この子の将来が心配です。

遺言による信託(遺言信託)とは、遺言書によって設定される信託のことをいいます。

家族信託は信託契約によるのが一般的ですが、遺言書による設定も可能です。

通常の「遺言」では、財産の承継者を指定できますが、財産の管理方法まで決めることはできず、二次相続以降の財産承継者の指定も不可能です。

これに対し、「遺言信託」ですと、財産の管理方法、二次相続以降の財産承継者の指定もできます。

◎遺言信託

㋐委託者:母親

㋑受託者:信託銀行

㋒受益者:重度の障害を持った子供

㋓信託財産:不動産、預金

遺言執行者として信託銀行を指定しておきます。

信託法上、受託者と遺言執行者の兼任を禁止する規定はないので、兼任は可能です。

また、遺言者である母親が亡くなった後、重度の障害を持った子供には金銭の管理能力がないので、信頼できる近親者、もしくは専門家を「指図権者」として指定しておきます。

その際、信託銀行によっては、「指図権者」としての確かな地位の担保のため、指図権者に、成年後見人への就任を要求することもあるので、注意が必要です。

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