高齢者自身の終活とペットの終活を並行して行うには
1、事例
㋐65歳。一人暮らしの高齢者。
妻に先立たれ、1人息子は遠方に住んで独立している
㋑自分自身の終活については、行政書士と
①見守り契約
②財産管理契約
③任意後見契約
④死後事務委任契約
を締結した。
㋒犬を1匹(トイプードル、5歳)飼ってます。
自分が飼えなくなった時に備え、新しい飼い主を探し、その際は飼育を一切任せたい件につき、承諾済です。
㋓自身の終活とペット(犬)の終活を、契約書は別々ですが、並行して考えていきたい
2、見守り契約
「見守り契約」は任意後見人になる予定の方が、ご本人と定期的にお会いし、コミュニケーションを取る事によって、任意後見契約の発生させるタイミングを計る為の契約です。
これにより、任意後見契約を結んだものの、裁判所への手続きが遅れて効力発生が遅れる事態等を防ぐことが出来ます。
そして、この「見守り契約」の段階で、新しい飼い主を探しておきます。
新しい飼い主が決まったら、犬と面会。散歩させたり、短期間預けたりと、犬に新しい飼い主に慣れてもらう環境作りを行います。
つまり、飼い主にとって任意後見人になる方とのコミュニケーションを取る時期であるとともに、犬にとっては新飼い主の環境適応時期であるといえます。
3、任意後見契約
飼い主の判断能力が低下。「任意後見契約」の時期が来ます。
この時点で犬の飼育状況を確認。飼い主自身で犬を飼うことができなければ「ペット後見契約」も発動。新飼い主に犬を引き渡し、飼育費用、医療費などを管理します。
その際の契約構成としては、
(1)負担付生前贈与契約
(2)ペット信託
などが考えられます。
(1)負担付生前贈与契約
構成は、犬の飼育を引き受けることを条件として、本人から新飼い主へ一定額を贈与する、となります。
契約書には
㋐贈与額
㋑負担の内容(日常的に行うこと。食餌、散歩、健康管理など)
などを具体的に記載しておきます。
(2)ペット信託
「ペット信託」とは、財産を信頼できる第三者へ託し、ペットの飼い主の、もしもの事態に備えることのできる信託のことをいいます。
㋐委託者:ペットの飼い主
㋑受託者:信託財産(金銭)を管理する者
㋒受益者:実際、ペットを飼育する者(新飼い主)
つまり、新たにペットを飼育してくれる者のほか、飼育費用など金銭を管理する者が必要です。
4、死後事務委任契約
そして、旧飼い主死亡。「死後事務委任契約」発動により、葬儀、行政の手続きなどが行われます。
その後、犬が死亡した場合、「死後事務委任契約」もしくは「ペット後見契約」に基づき、葬儀、埋葬が行われます。
5、注意点
以上、飼い主が死亡後、犬が死亡することを前提に話を進めてきましたが、犬が先に死亡する事態も想定しておかなければなりません。
犬が先に死亡した場合、「ペット後見契約」は終了となります。
未使用の飼育費用などについては清算後、飼い主に返還となります。

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投稿者プロフィール

- 行政書士
-
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、アポスティーユ申請手続き代行、国際結婚手続き代行、在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者ビザ)申請代行、国際相続手続き相談
山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
困っている方の力になりたい。
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そんな願いを胸に日々仕事に従事しています。
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