内縁関係での医療同意
1、内縁関係での医療同意の問題点
「内縁関係」とは、婚姻届こそ提出していないものの、お互いに婚姻の意思があり、実質的には結婚している夫婦と同様の状態にある関係をいいます。
内縁関係でも結婚している夫婦と同じような法的保護を受けられる場合がありますが、法的保護が厳しい場合もあり、その一つが「医療同意」です。
手術などの医療行為を実施する場合は、必ず患者本人から同意を得なければなりませんが、意識不明や昏睡状態など、患者が自らの意思を伝えることができない場合もあります。
その際、代わりに治療方針や緊急手術の承諾を行うことができる権利を「医療同意」といいます。
「医療同意」は通常、配偶者や直系血族(両親、子供など)にあります。
なので、医療行為を実施する場合、たとえ、法律上の親族とは疎遠で内縁のパートナーと共同生活を送っている事実があったとしても、医療機関は親族を優先する場合があります。
必然的に、内縁のパートナーの意思は尊重されないことになります。
2、内縁関係でも医療同意を行うには
(1)内縁関係であることを証明する
「住民票の記載」が使いやすいです。
住民票を同じにして、一方の「続柄」の欄が「妻(未届)」や「夫(未届)」と記載してあれば、その住民票を内縁関係を証明する者として使えます。
(2)内縁のパートナーに医療同意権を委任する「委任契約書」を公正証書で作成する
委任内容として
「内縁の妻(夫)が医療行為を受ける際に自身の意思を表明できない場合、内縁の夫(妻)がその医療行為に関する同意権を行使することを委任する」
などと明記します。
そして、実際に医療行為に同意する場面で、医療機関に公正証書と内縁関係であることを証明する書類(住民票等)を提示すれば、例えば、法律上の親族とは疎遠で内縁のパートナーと共同生活を送っている事実がある等、内縁のパートナーの意思の方を尊重する事情がある場合に同意権を認めてもらいやすくなります。
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