介護しなかった人より遺産を多く相続するには:負担付死因贈与契約

「寄与分」は、相続財産の維持、増加に寄与した、つまり、「特別の寄与」があった「相続人」につき、その貢献度に応じて認められるものです

(民法第904条の2)

これに対し「特別寄与料」とは、例えば、息子の妻が父を介護した場合、その貢献に見合った金銭を請求できる制度です。

相続人以外の者が対象となります。

寄与分も特別寄与料も遺産分割協議にてすんなり認められれば問題ありませんが、他の相続人からしたら自分の相続分が減ることになるため、簡単にはいきません。

家庭裁判所に申し立てをしたとしても、必ずしも認められる保証はありません。

そこで、その代わりとして

①遺言書を残すこと

②生前贈与を行うこと、

も挙げられます。

しかし…。

前者については、いつでも書き換え可能なので、もらう側の立場が不安定。

後者については、生前贈与後、介護を辞めてしまうリスクが。

と、難点があります。

そこで「負担付死因贈与契約」。

「負担付死因贈与契約」とは、例えば「私が死ぬまで介護を続けてくれたら財産を〇〇円あげます」とかの条件付き贈与契約です。

遺言と異なり、相手の同意がないと契約を変更できない。また、介護しないと財産が貰えないことから、お互いにとって安心感があります。

贈与者 甲府太郎 を甲とし、受贈者 甲府一郎 を乙として、甲乙間において次の通り死因贈与契約を締結した。

第1条 甲は現金弐百万円及び以下に記載の土地(以下「本件土地」という)を乙に贈与することを約し、乙はこれを承諾した。

1)土地

   所  在 甲府市丸の内1丁目

   地  番 101番

   地  目 宅地

   地  積 100平方メートル

(2)建物

   所  在 甲府市丸の内1丁目101番地

   家屋番号 101番

   種  類 居宅

   構  造 鉄筋コンクリート造

   床面積 1階 75.52平方メートル

       2階 58.89平方メートル

第2条 前条の贈与は、甲が死亡したとき効力を生じ、かつこれと同時に贈与財産の所有権は当然に乙に移転する。

第3条 甲及び乙は、本件土地について乙のため所有権移転請求権保全の仮登記手続を行うものとする。甲は、乙が上記仮登記申請手続をすることを承諾した。

第4条 乙は、本件贈与を受ける負担として、本契約締結の日から甲の死亡に至るまで、甲の介護および療養看護の義務を負う。

第5条 乙が第4条に定める義務を3ヶ月以上履行しない場合、甲は書面による通知により本契約を解除することができる。その場合、乙は現金並びに本物件を甲に返還しなければならない。

第6条 甲は執行者として次の者を指定する。

  住  所 山梨県甲府市北口1丁目1番1号

  職  業 司法書士 

  氏  名 法務忠成

  生年月日 昭和33年3月3日

  

  住  所 山梨県甲府市中央1丁目1番1号

  職  業 行政書士

  氏  名 総務故郷

  生年月日 昭和44年4月4日

 なお、上記執行者らは、それぞれ単独で本契約を執行することができる。

※執行者を指定しておけば、他の相続人の関与なく執行できます。

※執行者の指定をしておかないと、他の相続人全員の署名捺印、印鑑証明書等が必要になります。

※甲の死亡まで長期にわたることが予想されますが、その前に執行者が先に亡くなるリスクも考慮し、執行者を2名用意しておきます。

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山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」行政書士
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