残業が100時間を超えたら
1、残業100時間は違法です
従業員に残業(時間外労働)をさせるには、労働基準法36条に基づく協定(いわゆる36協定)の締結が必要です。
36協定が締結されていたとしても、月の残業時間は45時間を超えることができないのが原則とされています。
なので、残業100時間は違法です。
「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」に処せられる可能性があります(労働基準法119条1号、36条6項2号)。
但し、所謂「使用者側」に位置する役員、管理監督者等は「労働者」ではないので適用されません。
2、公務員は?
公務員は、その職務が公的性質を帯びていることから、労働基準法が全面的に適用されるわけではありません。
もっとも、公務員といえども、組織に雇われ給与を得て生活している点では民間企業の従業員と異ならないため、労働者としての保護を及ぼす必要もある面もあります。
そこで、労働基準法が適用されない場合でも、これに準ずる規定が別途設けられてます。
例えば、国家公務員ですと、人事院規則一五―一四により、通常の職員については1ヶ月あたり45時間、業務量などが見通しづらい部署の職員など例外的な場合でも100時間が上限とされています(16条の2の2第1項1号イ(1)、同項2号イ)。
他方、地方公務員については人事院規則の適用はなく、地方公務員法や各自治体の条例や規則によって勤務条件が決められていますが、国家公務員と足並みを揃えた内容となってます。
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