行政書士法改正(19条)
1、行政書士法改正(19条)
◎改正前行政書士法19条
第行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第一条の二に規定する業務を行うことが出来ない。
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◎改正行政書士法19条
行政書士又は行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行うことができない。
行政書士又は行政書士法人でない者は、他の法律に別段の定めがある場合等を除き、他人の依頼を受け、「手数料」や「コンサルタント料」等いかなる名目によるかを問わず、対価を受領して、業として行うことはできません。
違反した場合はその行為者に1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が科されるとともに、その法人又は人に対しても100万円の罰金が科されます。
※参考:「総務省HP」
2、行政書士法違反の防止に向けた取組
令和7年6月13日付で発出した各府省官房長等・都道府県知事宛て改正法公布通知において、各行政手続の所管部局においては、別添の地方公共団体における取組も参考としながら、行政書士又は行政書士法人でない者による関与を防止するための取組を行っていただくよう依頼しました。
なお、この旨は都道府県知事を通じて、全ての地方公共団体に依頼しています。

3、行政書士法違反となる事例等①:国土交通省HPより
※注:国土交通省HPから原文のまま引用
(1)【会員から徴収する会費について「報酬」への該当性】
【質問1;行政書士でない者が、会員から会費を徴収して会員のために書類の作成等を行う行為】
行政書士でない者(甲)が会員(自動車所有者)から会費を徴収し、会員が交通事故を起こした 場合に、会員からの依頼を受け、①及び②の行為を実施。
① 警察に提出する交通事故証明願の作成
② 保険会社に提出する自動車損害賠償責任保険請求書の作成
甲は、もっぱら上記①及び②の業務を行う。
この場合、甲の行為は、行政書士法第 1 条の2第 1 項に規定する「報酬を得て」の報酬に該当する か。
【回答】
上記①及び②を行うことは、行政書士法第1条の2第1項に規定する 「官公署に提出する書類その他 権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。」 に該当。
この会費は、行政書士法第 1 条の 2 第 1 項に規定する「報酬を得て」の報酬に該当する。
※参考:「国土交通省HP」
4、行政書士法違反となる事例等②:国土交通省HPより
【正当業務の遂行上真に必要な範囲内において付随して行う「付随行為」への該当性】
質問2;自動車販売とあわせて実施する登録申請書等の作成行為】
行政書士法第 19 条第 1 項の解釈について、「行政書士でない者が、正当業務の遂行上真に必要 な範囲内において付随して行う場合は、従来どおり禁止されるものではない」としているが、
自動車販売会社(A)が、その販売に係る自動車に関し、道路運送車両法に基づく登録を行うにつ いて、顧客の依頼を受け、販売従業員(甲)をして登録申請書の作成、添付書類の収集及び提出 等の代行をさせることは、自動車の販売に付随する真に必要な範囲の行為として行政書士法第 19 条 第 1 項に抵触しないと解されるのか。
また、車庫証明は、自動車の保管場所の確保等に関する法律により自動車の登録申請に際し必要と されているが、車庫証明書申請書の作成、添付書類の収集及び申請書の提出等の代行をさせること も、同様に、自動車の販売に付随する真に必要な範囲の行為として行政書士法第 19 条第 1 項に抵 触しないと解されるのか。
【回答】
道路運送車両法に基づく自動車登録申請は自動車の所有者が、自動車の保管場所の確保等に関する 法律に基づく車庫証明申請は自動車の保有者が、自ら行うものであるから、自動車販売会社による自動車 登録申請書及び車庫証明申請書の作成は、「正当業務の遂行上真に必要な範囲内において付随して行 う場合」に当たらない。
5、行政書士法違反となる事例等③:国土交通省HPより
【申請代行手数料の「報酬」への該当性】
自動車販売会社 A が、販売員甲をして登録申請書及び車庫証明申請書の作成並びに添付書類を 収集及び申請書の提出の代行をさせ、法定費用をのぞいた報酬を得ている場合において、以下の①か ら③の場合、行政書士法第 1 条の 2 第 1 項の「報酬を得て・・・書類の作成」に該当し、同法 19 条 第 1 項に違反するのか。
【事例①】
行政書士法の規定を遵守するためとして、申請書の作成については無料とし、添付書類の収集及び 申請書類の提出等の人件費及び交通費等の実費を登録代行手数料として顧客に明示して料金を 徴収している場合
【事例②】
書類の作成行為が全体の代行行為に占める割合が極めて少なく、むしろ、添付書類の収集及び申 請書の提出の人件費及び交通費等の実費が大部分として見られるが、甲の代行行為全体に対する 対価として報酬を得ている場合
【事例③】
登録申請書及び車庫証明申請書の作成は、顧客自身が行い、自動車販売会社は、甲をして添 付書類の収集及び申請書の提出の一連の手続を代行させ、これら手続代行の対価として法定費用を 除いた報酬を得ている場合
【回答】
一連の作業に対する報酬に、書類の作成に対する報酬が含まれているときは、行政書士法第 1 条の2第 1 項の「報酬」に該当し、行政書士法第 19 条第 1 項に違反する。
なお、書類の作成のみならず車両の受取り、搬送等一連の作業の対価として手数料を受領している場合 に、これを書類作成につき報酬を得たものと認定し得るか否かは、当該手数料を受領した者の意思のみなら ず依頼者との契約内容、一連の作業に占める書類作成行為の重要性、受領した手数料の額等を総合的 に勘案して個別に判断すべきものである。
具体的には、報酬とは役務に対する対価であるから、印紙・証紙代、用紙代等を補償する実費弁償は、 その範囲にとどまる限り、書類の作成に対する報酬に該当しないが、人件費等を含むものは書類の作成に対 する報酬に該当する。
書類作成に対する報酬と認定できる場合には、その名目やその額の多寡は問わない。
以上を踏まえ、質問の①~③の場合に、行政書士法第1条の2第1項の報酬に該当するかどうかについ ては以下のとおり。
【事例①】
契約書や領収証等の書面あるいは口頭で書類の作成(添付書類及びその収集に関する書類の作成を 含む)を無料とし、実費を登録代行手数料として顧客に明示して料金を徴収していても、実費に人件費等 を含む場合、実質的に申請書の作成に対する報酬に該当する部分が含まれていると認定され、法第 1 条の 2第 1項の報酬にあたり、同法第 19 条第 1 項に違反する。
【事例②】
書類の作成行為に対する対価を含む代行行為全体に対する対価として得ているのであれば、書類作成 部分の全体に占める額の多寡は問わず、法第 1 条の2第 1 項の報酬にあたり、同法第 19 条第 1 項に違 反する。
【事例③】
自動車販売会社 A が、申請書の作成も添付書類及びその収集に関する書類の作成もしていないのであ れば、法第 1 条の2第 1 項の報酬に該当しない。
6、まとめ
上では自動車の新規登録、名義変更などの話ですが、他にも
①相続での戸籍の収集
②墓じまいにおける「改葬許可証」の取得
③登録支援機関による在留資格申請の書類作成・取次
などがあります。
これまで業界内で「慣習で」行われていたものが、行政書士法改正により明確に禁止される。
市区町村役場での対応含め、改正による実効性がどのようなものかについては、時間が経過すれば自ずと分かるでしょうね。
投稿者プロフィール

- 行政書士
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◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行
山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
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