共有持分に小規模宅地等の特例を適用できる?
1、小規模宅地等の特例
「小規模宅地等の特例」とは、亡くなった人が自宅として使っていた土地を、配偶者か、亡くなった方と同居していた親族が相続した場合、土地の評価額を8割引きにしますよ、という特例です。
◎条件
①故人が使っていた土地
小規模宅地等の特例は、亡くなった方が自宅として使っていた土地に使うことができます。
なので、例えば、別荘として利用していた土地や、子に貸している土地等には使うことができません。
②面積は330㎡まで
2、共有持分がある場合
(1)生前から共有である
被相続人が生前から土地を他の人と共有している場合、小規模宅地等の特例は被相続人の共有持分に対してのみ適用されます。
例えば、被相続人と配偶者が300㎡の土地を50%ずつ共有していたら、被相続人の持分である150㎡分に対してのみ特例が適用可能です。
配偶者が相続人となり、被相続人の持分150㎡を相続すれば、その全てに特例を適用できます。
(2)相続により共有となった
相続によって土地が共有となった場合、各相続人が取得した持分に応じて小規模宅地等の特例を適用します。
ただし、各相続人がそれぞれ特例の適用要件を満たしているかどうかを個別に判断しなければなりません。
例えば、被相続人と同居していた配偶者は要件を満たすが、別居していた子供は要件を満たさない場合、配偶者の取得した持分には特例が適用されますが、子供の取得した持分には適用されません。
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投稿者プロフィール

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