マンション総合保険
1、管理会社が加入する共用部分の保険:マンション総合保険
(1)共用部分火災保険:
共用部分が損害を受けた場合に補償されます。
例:火災、落雷、爆発による損害
(2)マンション共用部分の賠償
建物の共用部分(施設)に起因する事故により、他人を死傷させたり、他人の財物に損害を与えた結果、第三者に対して法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。
例:外壁タイルが剥離して落下。他人に損害を与えた場合
(3)マンション居住者の賠償
マンション入居者が日常生活に起因する偶然な事故等により、他人を死傷させたり他人の財物に損害を与えたるして、第三者に対し法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。
例:過失によりお風呂の水を溢れさせ、階下へ水を漏らし損害を与えた場合
(4)地震保険
地震、噴火などが原因で、火災、損壊により、マンション共用部分に損害が発生した場合に補償対象となります。
※火災保険では補償されません。
※地震保険単独での加入はできません。
2、区分所有者が個人で加入する専有部分の保険
(1)専有部分の火災保険
自分の部屋(専有部分)で出火した場合や、上階など他の部屋で出火したことで、自分の部屋(専有部分)が類焼、消火による放水で損害を受けた場合などに補償される保険です。
(2)家財の火災保険
※建物を保険の対象とする保険だけでは、家財に発生した損害は補償されません
(3)地震保険
※火災保険では補償されません。
※地震保険単独での加入はできません。
3、保険の加入は総会決議で
区分所有法第18条4項では、共用部分につき損害保険を付保することは、共用部分の管理に関する事項とみなし、同条第1項で、共用部分の管理に関する事項を集会の決議で決するとしてます。
また、標準管理規約第24条第1項は、管理組合が損害保険契約を締結することを区分所有者が承認することとしたものと規定してます。
したがって、保険契約については、理事長の判断だけで、損害保険契約を締結できるものではなく、総会における損害保険契約締結の承認決議が必要となります。
なお、総会決議の方法ですが、
①単独議案で保険料の上限を定め、理事会に付託する
②事業計画および収支予算内で、決議する
が考えられます。
投稿者プロフィール

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相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行
山梨県甲府市の行政書士です。
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