相続手続きで「印鑑証明書」が必要なもの
1、印鑑証明書
「印鑑証明書」とは、自治体に登録した印鑑が、登録した本人の印鑑に間違いないことを証明するための書類のことをいいます。
印鑑登録された印鑑(実印)でハンコを押し、印鑑登録書を提出することにより、登録した本人の意思によるものであり、本人によるものであると確認することができます。
2、相続手続きで印鑑証明書が必要なもの
(1)遺産分割協議書の作成
遺産分割協議書を作成する際は、相続人全員の印鑑証明書が必要です。
(2)預貯金の払い戻し
①遺言書がある場合:預貯金を相続する方の印鑑証明書
②遺産分割協議書がある場合:相続人全員の印鑑証明書
が必要です。
(3)株式の名義変更
預貯金の払い戻しと同じです。
(4)相続登記
遺産分割協議書により不動産の登記名義を変更する場合、相続人全員の印鑑証明書が必要となります。
これに対し、遺言書がある場合は必要ありません。
(5)死亡保険金
受取人の本人確認のため、死亡保険金を受け取る際、印鑑証明書の提出が必要です。
3、相続人が海外に居住している場合
相続人は海外に居住していても遺産を相続することができます。
ただ、日本の住民登録を抹消している場合、印鑑証明書を準備することができません。
その際は、現地の在外公館(大使館・領事館)で「サイン証明(署名証明)」を受けることにより、自分のサインを印鑑の代わりに使用できるよう手続きをします。
サイン証明(署名証明)を受けるには、まず、遺産分割協議書を現地の在外公館に持参します。
係官の前で遺産分割協議書にサイン後、在外公館の発行する「サイン証明書」が綴じ込まれ、サインが本人のものであることが証明されます。
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投稿者プロフィール

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