家族信託の「倒産隔離機能」
1、倒産隔離機能
「倒産隔離機能」とは、委託者や受託者が差し押さえを受ける事態になったとしても、信託財産については差し押さえを逃れ、守られることをいいます。
2、委託者の破産
信託開始後に委託者が破産したとしても信託財産に影響はありません。
なぜなら、信託が開始した時点で、信託財産は受託者へ形式的な移転が行われているからです。
3、受託者の破産
受託者が破産すると、信託法の規定により、受託者の任務が終了します(第56条1項3号)。
信託財産に属する財産には、影響を受けません(倒産隔離機能)。
ただ、現金については、差し押さえされることがあります。
つまり、現金を管理している口座が「信託口口座」ですと、倒産隔離機能を有しているため、差し押さえの対象にはなりません。
これに対し、信託口口座以外の口座については外形上受託者個人の預金なので、差し押えられてしまう可能性があります。
差し押さえられた場合、信託契約書を提出することにより、異議を申し立てることになります。
4、受益者の破産
受益者の持つ「受益権」が差し押さえの対象となります。
つまり、受益権が破産財団に組み込まれ、他の財産と同様に債務者へと渡されることになります。
なので、委託者と受益者が同じ場合(自益信託)、委託者の財産は「受益権」として債務者への返済に充てられてしまいます。
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