認知症患者にGPS発信器を付ける是非
1、GPS発信器を付ける必要性
認知症患者の介護には家族の協力が必要ですが、それでも四六時中というわけにもいかず、気が付いたら外出、行方不明、の可能性は多々あります。
そのため、GPS発信機を導入することで、認知症患者の行動や場所を把握。迷子になった際の迅速な発見を担保することにより、安心・安全を提供することができます。
GPS発信機は、患者が身に着ける腕時計型、首から下げるペンダント型、靴やカバンに内蔵されたタイプなどがあります。
2、GPS発信器を導入することによる問題点
GPS発信機を導入することは、認知症患者のプライバシーを侵害する可能性があります。
そのため、患者のプライバシーに配慮した使い方が要求されます。
①使用目的はあくまでも「認知症患者の行動や場所を把握。迷子になった際の迅速な発見を担保することにより、安心・安全を提供するため」に導入する
②認知症患者のプライバシーだけでなく人権にも配慮するため、家族から説明。同意を得ておくことが必要です。
3、マイクロチップ装着
「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正に伴い、令和4年6月1日以降に、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫について、マイクロチップの装着が義務化されました。
人間にもマイクロチップ装着を、のご意見もありますが、残念ながらマイクロチップにはGPS機能が付いていない。
あくまでも行方不明になった際に、身元を明らかにするためのものなので、認知症による徘徊、行方不明についての根本的な解決にはなりません。
4、まとめ
あくまでも「個人的意見」。
重度の認知症になった際の希望として、例えば「尊厳死宣言公正証書」とかで
㋐重度の認知症で徘徊の危険が増した際には、外に出れないようにして頂いても構わない
㋑治療も行わず、自然の看取りに任せる
が認められればよいのですが、たとえ本人の真摯な希望があったとしても、間違いなく「患者の人権侵害」の議論が先行するでしょうから、実現は難しいでしょう。
まして、「重度の認知症になったら安楽死を」は実現不可能に近い。
その一方で医療費が高額に…。特養は何か月待ちで…。
2040年には、高齢者1人を1.5人の現役世代が支えなければならず、約69万人の介護人材を増やす必要があると指摘されていますが(介護「2040年問題」)、どうするつもりなんでしょうか?。
北欧では「人工栄養(胃ろうなど)で延命され,寝たきりになっている高齢者はほとんどいないそうです。
また、カナダのように「積極的安楽死」と「医師による幇助自殺」の両方を認めている国もある。
自分の最期は「自己決定権」の一環として決めたいのですが、生きている内に実現は無理でしょうね。
※参考:「Yahoo NEWS「2024年の「認知症」行方不明者1万8121人 死者数の約8割が“5キロ圏内” 警視庁」
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