内縁の妻(夫)に財産を残すには

まず、内縁の妻は、亡くなった内縁の夫の遺産を、相続する権利(相続権)はありません。

なので、法定相続分(相続割合)も遺留分もありません。

内縁の妻との間に生まれた子供(非嫡出子)は、夫(父親)が生前に認知、もしくは遺言書で死後認知をしていれば、第一順位の法定相続人になります。

(1)遺言書を作成。「遺贈」する

遺言書がある場合、原則としてその内容に従って遺産が分割されるので、確実に財産を取得することができます。

ただし、他の法定相続人の遺留分を侵害しないように注意しましょう。

(2)生前贈与をする

生前贈与をする際は、実際に贈与が行われたことを証明するため、必ず贈与契約書を作成。贈与者と受贈者の双方の署名、捺印をしましょう。

なお、暦年贈与には生前贈与加算(相続開始前7年以内の贈与財産を相続財産に持ち戻して相続税を課税されるルール)がありますが、内縁の妻は法定相続人ではないため、適用されることはありません。

(3)生命保険金の受取人にする

一般的に、生命保険金の受取人になれるのは、法律上の配偶者や2親等以内の血族です。

しかし、以下の要件を満たしていれば、内縁の妻を受取人にできる保険会社もあります。

①お互い戸籍上の配偶者がいないこと

②保険会社所定の期間、同居人であること

③保険会社所定の期間、生計を共にしていること

生命保険の死亡保険金は「受取人固有の財産」なので、遺産分割協議の対象にはなりませんし、遺留分の問題は生じません。

ただし、「みなし相続財産」として相続税の課税対象となりますので注意しましょう。

内縁の妻が「特別縁故者」に該当すれば財産を取得することが出来ます。

特別縁故者」とは、亡くなった方と共に生計を同じくしていた等、特別に財産を取得できる権利を得ることができる者です。

特別縁故者は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に「特別縁故者に対する相続財産分与の申立て」を行うことで、相続権を得ることができます。

内縁の妻は法定相続人ではないので、相続税が課税される場合、その相続税額の2割加算の対象となります。

(1)遺族年金

遺族年金とは、国民年金や厚生年金などの公的年金に加入する人が亡くなった場合、残された遺族の生活を保障するために支給される年金のことです。

遺族年金を受給できるのは、「亡くなった人によって生計を維持されていた人」です。

なので、法律上の配偶者ではない内縁の妻でも、内縁関係を証明する書類等を提出すれば、遺族年金を受け取ることができます。

(2)埋葬料、葬祭費

埋葬料とは、国民健康保険以外の健康保険(協会けんぽ等)に加入していた被保険者が、業務外の事由により亡くなった場合、その被保険者と生活維持関係にあった人に支給される給付金のことです。

葬祭費とは、国民健康保険に加入していた人が亡くなった場合、故人の埋葬、葬祭を行った人に対して支給される給付金のことです。

法律上の配偶者ではない内縁の妻でも、所定の要件を満たせば、埋葬料や葬祭費を受給することができます。

(3)死亡退職金

死亡退職金とは、労働者の死亡に伴う退職により発生する退職金や功労金等のこと。

労働者の遺族に支払われる。

受給要件として「法律上の配偶者であること」旨の規定はないので、内縁の妻であっても、死亡退職金の受取人になれます。

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山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」
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