霊安室、安置室
1、霊安室
「霊安室」とは、病院や警察署、斎場などで、故人の遺体を一時的に安置する場所として設置されている部屋です。
霊安室は故人の遺体を一時的に安置する仮置きの場で、長時間の安置はできません。その意味で「安置室」とは違います。
なので、病院の霊安室で遺体を棺に納めることや、霊安室から直接火葬場へ遺体を移送することはできません。
葬儀を行わずに火葬する「直葬」を行う場合でも、一旦安置所に移し、24時間経過した後に火葬場に移送する必要があります。
2、直葬の場合
上にも書いた通り、「直葬」だとしても一旦「安置室」に移す必要があります。
安置場所には、自宅のほか、斎場や葬儀社、火葬場などにある遺体安置室、遺体ホテルなどが挙げられます。
多くの場合、病院で亡くなった後、葬儀会社に安置室への遺体の搬送を依頼すると考えられますが、「葬儀会社A」に遺体搬送のみを依頼。「葬儀会社B」に直接火葬場まで遺体を搬送。火葬、も可能です。
3、まとめ
法律では「医師の死亡診断から24時間以内の火葬」を禁止しているだけで、「「霊安室」の利用は短時間(2~3時間ほど)でなければならない」旨の規定はありません。
短時間にしている理由は、もっぱら病院の霊安室の有無、次の遺体が搬送される可能性、のためです。
法律で病院に霊安室を設置する義務を課すのは難しいでしょうし、まして次の遺体が搬送されても困らないほどの広さを確保させるのはもっと難しいでしょう。
もちろん、その前に残された相続人、親類、友人などの故人に対する想いもあります。
田舎ですと、自宅で安置できなくても、十分すぎるほどの安置室があり、かつ、火葬場が一杯で何日も待たされるケースも少ないかと思いますが、都会ですと毎日の死者の数が桁違いに違うので、安置室だけでは足りず、遺体ホテルのビジネスが成り立つ要因にもなっている。
遺族の意向や予算に応じて、安置場所を選び、後悔のないお別れの時間を過ごしてください。
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