家族信託の受託者の横領への対策
1、事例
◎家族信託
委託者:父親
受託者:長男
信託財産:実家、預貯金
家族信託開始から数年後、受託者である長男が信託財産である預貯金を使い込んでいたことが分かりました。
対処の方法は?
2、受託者の横領に対する対処の方法
(1)使い込んだお金の返還請求
受託者が減らしてしまった財産を元に戻すよう(返還するよう)請求することができます(信託法第40条)。
話し合いで解決しないのなら訴訟を起こし裁判で決することになります。
(2)受託者の解任
受託者には「忠実義務」がありますが(信託法第30条)、信託財産である預貯金を使い込んだ行為は忠実義務違反といえます。
よって、受託者を解任することができます。
3、既に認知症になっている場合に備えて
「家族信託」は認知症などに備えるための制度で、委託者が元気な内からスタートしますが、不幸にも横領が発覚した時点で、既に認知症になっている場合も有り得ます。
そんな時の備えとして、家族信託の契約時に「受益者代理人」を選定しておく方法があります。
選定 しておけば、受益者代理人から受託者へ使い込んだお金の返還を請求することができます。
4、受託者の横領を防ぐには
家族信託の契約時に「信託監督人」を置く方法があります。
信託法上、弁護士、司法書士等の士業に「受託者」になってもらうことは出来ませんが、受託者を監督する「信託監督人」なら可能です。
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投稿者プロフィール

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相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行
山梨県甲府市の行政書士です。
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