勝手に離婚届を出されないためには

１、実は勝手に出しても受理される

本来離婚届は双方に離婚意思があって受理されるものですが、提出先である市区町村役場役所には審査権があったとしても形式的なものなので、書面に不備さえなければ、たとえ夫婦の一方が離婚届を勝手に作成したものであっても受理、離婚が成立してしまいます。

ちなみに、離婚届の配偶者の署名捺印を偽造して役所に提出することは，有印私文書偽造罪，偽造有印私文書行使罪，電磁的公正証書原本不実記録罪という犯罪が成立します。

２、離婚届不受理申し出

離婚届が受理されてしまった場合、離婚を無効にして協議離婚の記載のある戸籍を訂正するにはまず「協議離婚無効確認」の調停を申し立てる必要があります。

また、調停で相手が離婚届を勝手に出したことを認めないと、「離婚取り消し訴訟」または「離婚無効確認の訴え」を提起する必要があり、時間も手間もかかってしまいます。

そこで、こ『離婚届の不受理申出』という手続きがあります。

「離婚届不受理申出」の用紙を提出しておくと離婚届は受理されなくなります。

３、「離婚届不受理申出書」の手続き

「離婚届不受理申出書」の提出は、原則として「届出人の本籍がある市区町村役場」となっていますが、本籍地以外の市区町村に提出することも可能です。

申出書の用紙は市区町村の戸籍を扱う部署で入手できます。

◎必要なもの

①本人確認ができるもの（運転免許証等、、顔写真の付いたもの）

②印鑑

４、まとめ

①親権、養育費を決めていない

②慰謝料を支払ってない

③婚姻費用を止められたくない

このような時に勝手に離婚届を出されると話し合いが膠着状態となります。

万が一の為に「離婚届不受理申出書」を提出しておくことをおすすめします。