再婚後の戸籍謄本に「離婚歴」は載る?
1、自分が前婚時の戸籍から抜けていた場合
◎事例
A子さん(女性)がMさん(男性)と結婚。5年後に離婚。その10年後にNさん(男性)と再婚した。
A子さんが結婚と同時にMさんを筆頭者とする戸籍に入籍したのなら、離婚と同時に戸籍から抜けることになります。
戸籍を抜けた後の選択は
①両親の戸籍に戻る
②自身を筆頭者とする戸籍を新たに作成する
があります。
その後Nさんとの再婚時に戸籍を編製することになります。
編製した戸籍の「身分事項欄」には、
㋐出生の記録
㋑再婚の1つ前にいた戸籍(従前戸籍)
の情報しか記載されないため、その前の「離婚歴」が載ることはありません。
2、自分が前婚時の戸籍における筆頭者でその戸籍へ再婚者が入る場合
◎事例
Mさん(男性)がA子さん(女性)と結婚。5年後に離婚。3年後にB子さん(女性)と再婚した
A子さんと離婚後、Mさんの戸籍謄本には、「A子さんは離婚を理由に除籍」旨の記載がされます。
つまり、B子さんと再婚時に、B子さんがMさんの戸籍に入籍する場合、B子さんは「A子さんが離婚により除籍となった」旨が記載された戸籍に入ることになります。
したがって、B子さんが戸籍謄本を見れば、Mさんの離婚歴。元妻の名前(A子さん)などが分かってしまいます。
3、離婚歴を再婚者に見られないようにするには
再婚者に離婚歴を見られたくなければ、再婚前に、離婚履歴が載った戸籍から「転籍」する方法があります。
「転籍」とは、従来の本籍地から別の場所へ本籍地を移す手続きのことをいいます。
転籍すれば、新しい戸籍に離婚歴が載ることはありません。
4、子供がいると、父母欄に元配偶者の名前が載る
元配偶者との間に子供がいる場合、戸籍謄本の子供の父母欄に、元配偶者の名前が載ってしまいます。
子供の父母欄については、たとえ転籍したとしても、消すことができません。
よって、過去の離婚歴、元配偶者の名前が再婚相手に知られることになります。
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投稿者プロフィール

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山梨県甲府市の行政書士です。
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