子供の認知

「遺言認知」とは、認知の方法の一つで、遺言によって子供を認知します。

認知は生前でもできますが、何らかの事情で生前の認知ができない場合に遺言による認知が行われます。

認知する子供が成人している場合は本人の承諾が必要で、胎児を認知する場合は母親の承諾が必要です。

遺言認知をするときは、遺言執行者を定めておく必要があります。

遺言執行者が定められていない場合、相続人が家庭裁判所で遺言執行者選任の手続きをしなければなりません。

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「非嫡出子」とは、法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子です。

父親が認知することによって、父親と非嫡出子の間に法律上の親子関係が生じます。

父親が認知届を出すことによって、

㋐父親の戸籍の身分事項欄に「認知日」「認知した子の氏名」「認知した子の戸籍」(母親の戸籍)が記載されます。

㋑母親の戸籍の、それまでは空欄だった子の「父」の欄に父親の氏名が載ります。身分事項欄には「認知日」「認知者氏名」「認知者の戸籍」などが記載されます。

認知された子が、父の氏(姓)を名乗り、父の戸籍に入るには、家庭裁判所へ「子の氏の変更許可申立」をし、その許可審判書謄本を付けて市町村へ入籍届をします。この入籍届が受理されることで、子は母親の戸籍から除籍され、父親の戸籍に入ります。

認知された非嫡出子も「法定相続人」です。

非嫡出子を参加させずに遺産分割を行った場合、その遺産分割は無効となります。

連絡先も住所も分からない場合、市区町村役場に「戸籍の附票」を請求。手紙で遺産分割協議を行いたい事と、差出人の連絡先を書いて送ってみます。

住所の調査を行い、実際にその住所地を訪問して、それでも分からない場合は、家庭裁判所にその事を話して「不在者財産管理人」を選任してもらいます。

遺産分割協議には「不在者財産管理人」が参加することになります。

生前に配偶者に黙って子供を認知する。

止むを得ない諸事情あるんでしょうが、相続発生後の揉め事を避けるべく、遺言書を残し、「認知された非嫡出子」にも財産分けをし、遺言をスムースに執行するために遺言執行者を指定しておきましょう。

さもないと、他の相続人と「認知された非嫡出子」で遺産分割協議をして財産分けしなければなりません。

揉めること必至。

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投稿者プロフィール

山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」
山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」行政書士
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行

山梨県甲府市の行政書士です。
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