法定相続情報一覧図が使えない…
1、「法定相続情報一覧図」があると相続手続きが楽
相続が発生すると、相続人は銀行等の金融機関などで相続手続をすることになりますが、相続手続のたびに、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と相続人の現在戸籍の束を提出しなければならないのはかなり大変です。
登記官が専用紙に印刷してくれた家系図のことを「法定相続情報一覧図」といいます。
法務局にこの写しの交付を請求。
これ1枚で戸籍の束の代わりになるのでかなり便利です。
2、「法定相続情報一覧図」が使えない…
そんな便利な「法定相続情報一覧図」でも、相続人の変更等で使えない場合もあります。
(1)子供全員が相続放棄した場合
子供全員が相続放棄をした場合、親などの直系尊属が相続人になります。
法定相続情報一覧図は親などの直系尊属を記載することができないので、使うことはできません。
(2)廃除された相続人がいる場合
①廃除された相続人は戸籍に記載があっても相続人でないので、法定相続情報一覧図に記載できません。
②相続人が廃除された場合、代襲相続が発生しますが、廃除された相続人を記載できないので、代襲相続人を書くことができず、法定相続情報一覧図を使うことはできません。
(3)欠格の相続人がいる場合(民法第891条)
被相続人や他の相続人を殺害したり、殺害しようとした場合等、「相続欠格」に該当する場合、(2)と同じ理由で法定相続情報一覧図を使うことはできません。
(4)子供が認知された場合
認知届提出後、認知届が提出される前に作られた法定相続情報一覧図を使うことはできません。
認知届提出後、改めて法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることになります。
(5)胎児が出生した場合
子供が誕生した後、子供が誕生する前に作られた法定相続情報一覧図を使うことはできません。
出生届提出後、改めて法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出をすることになります。
投稿者プロフィール
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相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行
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