被相続人が1棟の賃貸マンションを所有していた場合の相続税評価額
1、建物の相続税評価額
建物の相続税評価額は以下のように計算します。
建物の相続税評価額=固定資産税評価額×(1-借家権割合(30%)×賃貸割合)
㋐固定資産税評価額:毎年市区町村から送られてくる固定資産税・都市計画税の課税明細書に記載
㋑借家権割合:一律「30%」
㋒賃貸割合:空室率。満室なら「100%」
2、土地の相続税評価額
市街地等の路線価が定められている土地には「路線価方式」を使って計算します。
自用の場合の土地の相続税評価額=路線価×土地面積×各種補正率‥(1)
㋐路線価:土地の相続税評価の際に使われる指標。1㎡あたりの土地の評価額が定められています。㋑各種補正率:例えばL字型や細長型など、土地の形状によってかかる補正率です。
(1)で定めた計算式を下に、以下のように計算します。
(1)×(1-借地権割合×借家権割合(30%)×賃貸割合)
㋐借地権割合:土地に占める借地権の割合です。
30~90%で設定されていて、地価が高いほど借地権割合が高くなります。
路線価の数値(単位:1000円)の後ろにアルファベットとして記載されていてます。
A:90%、B:80%、C:70%、D:60%、E=50%、F=40%、G:30%
※参考:「国税庁HP「路線価図」
3、小規模宅地等の特例
小規模宅地等の特例とは、相続対象となる土地における、ある一定限度の面積について、相続税評価額を減額することができる制度です。
賃貸マンションの相続の場合、「貸付事業用宅地等」に該当し、要件を満たせば200㎡まで50%の減額が可能となります。
4、具体的事例
◎1棟賃貸マンション(土地)
マンションの土地面積:200㎡
路線価:410C(41万円)
補正率:簡略化の為考慮せず
借地権割合:70%
借家権割合:30%
賃貸割合:100%(満室)
㋐路線価方式による土地の評価額=41万円×200㎡=8200万円
㋑土地の相続税評価額=8200万円×(1-70%×30%×100%)=6478万円
㋒「小規模宅地等の特例」を適用6478万円×(200㎡÷200㎡)×50%=3239万円
◎1棟賃貸マンション(建物)
賃貸マンションの固定資産税評価額:1億円
賃貸状況:満室
建物の相続税評価額=1億円×(1-30%×100%)=7000万円
よって1棟賃貸マンションの相続税評価額=3239万円+7000万円=1億239万円
※関連記事
投稿者プロフィール

- 行政書士
-
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行
山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
困っている方の力になりたい。
皆で応援し、安心して暮らせる社会を作りたい。
そんな願いを胸に日々仕事に従事しています。
当事務所への「お問い合わせ欄」は「こちら」
お気軽にご相談下さい。
最新の投稿
遺言書2025年4月3日[遺言書]シングルマザーが未成年後見人を指定するとともに遺言信託
遺言書2025年4月3日[遺言書]遺言により信託をする場合
終活、遺品整理、墓じまい2025年4月3日シングルマザー亡き後、元夫に財産を勝手にされないためには:遺言信託
家族信託2025年4月2日遺言信託