成年後見制度で候補者が選任されない基準

Q59: 後見人等に候補者以外の方が選任されたり,監督人が選任されたりするのはどのような場合ですか。

A:次のいずれかに該当する場合は,候補者以外の方を後見人等に選任したり,監督人を選任する可能性があります。
(1)親族間に意見の対立がある場合

(2)財産の額や種類が多い場合

(3)不動産の売買や生命保険金の受領が予定されているなど,申立ての動機となった課題が重要な法律行為を含んでいる場合

(4)遺産分割協議など,後見人等候補者と本人との間で利益相反する行為について,監督人に本人の代理をしてもらう必要がある場合

(5)後見人等候補者と本人との間に高額な貸借や立替金があり,その清算の可否等について第三者による調査,確認を要すると判断された場合

(6)従前,後見人等候補者と本人との関係が疎遠であった場合

(7)年間の収入額及び支出額が過大であったり,年によって収支に大きな変動が見込まれるなど,第三者による収支の管理を要すると判断された場合

(8)後見人等候補者と本人との生活費等が十分に分離されていない場合

(9)申立時に提出された財産目録や収支予定表の記載が十分でないことなど,後見人等としての適格性を見極める必要があると判断された場合

(10)後見人等候補者が後見事務に自信がなかったり,相談できる者を希望した場合


(11)後見人等候補者が自己もしくは自己の親族のために本人の財産を利用(担保提供を含む。)し,または利用する予定がある場合

(12)後見人等候補者が,本人の財産の運用(投資等)を目的として申し立てている場合


(13)後見人等候補者が健康上の問題や多忙などで適正な後見等の事務を行えない,または行うことが難しいと判断された場合

(14)本人について,訴訟・調停・債務整理等,法的手続を予定している場合


(15)本人の財産状況が不明確であり,専門職による調査を要すると判断された場合


※上記(1)から(15)までに該当しない場合でも,家庭裁判所の判断により候補者以外の方を後見人等に選任したり,候補者を後見人等に選任した上で監督人を選任したりする場合があります。

※参考:「裁判所HP「よくある質問

(1)(2)(4)は親族の「果たして後見人として要求されている事務をこなすことができるか?」旨の能力の問題。

(5)以下は、後見人の適性の問題。

(3)は考え方によっては微妙ですが、これも能力の問題か…。

入院、介護、施設の入居費用でまとまったお金が必要なため、実家の売却を検討、はよくある話ですが、専門家に任せた方が、ですかね。

くれぐれも、親族の意向と裏腹に専門家が選任されることが「悲劇」にならないことを切に望みます。

追記:

最近では「親族後見人+専門職後見人」の方法も試みられている。

親族後見人をフォローする形で複数の専門職後見人が就任。

「成年後見制度支援信託」により、金銭を信託銀行に入金後に複数の専門職後見人が辞任。

こうすることにより、上の(2)~(4)は解決する。

※関連記事

家庭裁判所による成年後見人の選任

「裁判所HP「成年後見関係事件の概況令和4年度」によると 親族が選任:約19.1% 親族以外が選任:約80.9%

任意後見契約

「任意後見契約」とは、将来認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、予め「任意後見人」を選任することを内容とする契約です。

家族信託

「家族信託」は、所有権を「財産権(財産から利益を受ける権利)」と「財産を管理運用処分できる権利」とに分けて、後者だけを子供等に渡すことができる契約です。

成年後見制度支援信託

「成年後見制度支援信託」とは、日常生活に必要な金銭以外の預金等を信託銀行などに信託することをいいます。 成年後見制度支援信託を使用することによって後見人の負担…

山梨県、甲府市で見守り契約、財産管理契約、任意後見契約、遺言書の作成、公正証書遺言の原案作成、尊厳死宣言公正証書の原案作成、死後事務委任契約、終活に関する様々な問題にお困りでしたら、ご相談承けたわまります。

Follow me!

投稿者プロフィール

山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」
山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」行政書士
◎主な業務内容:
相続、終活、墓じまい、遺言書作成、遺言執行、後見、家族信託、ペット法務、民泊、古物商許可、空き家問題、相続土地国庫帰属制度の法務局への相談、申請書作成代行

山梨県甲府市の行政書士です。
高齢化社会を元気に生きる社会に。
体の不自由なお年寄りが安心して生活出来る社会を作りたい、
困っている方の力になりたい。
皆で応援し、安心して暮らせる社会を作りたい。
そんな願いを胸に日々仕事に従事しています。

当事務所への「お問い合わせ欄」は「こちら」

お気軽にご相談下さい。