相続した実家の名義を母親と子供のどちらにすべき?

父親が亡くなり、相続人は母親と長男、次男だとします。

以下の問題点が発生します。

(1)母親が認知症などになったら、実家を売却できない

子供たちが母親を施設にいれるための費用に充てるため、実家を売却しようと考えても、名義人の母親が認知症ですとできません。

(2)二次相続が高額になる

①父親の時よりも相続人が1人減るので、相続税の非課税枠も少なくなります。
②配偶者控除が使えない
③子供たちが同居していなくて、実家を出ていた場合には小規模宅地等の特例も使えない

(3)母親→子供と相続することで相続登記を2回しなければならなくなり、登録免許税がかかる

(1)母親が認知症などになったら、実家を売却できない最初から実家の名義を子供にしておくほか、認知症対策として、父親が生きている内から「家族信託」の検討を。

㋐委託者&受益者:父親

㋑受託者:長男

㋒第二受益者:母親

㋓信託財産:実家

㋔信託終了事由:父親&母親の死亡

㋕帰属権利者:長男

(2)二次相続が高額になる

父親が生きている内から、二次相続まで考慮した相続税対策をしておく。

遺言書による遺贈、または遺産分割協議により、母親のための「配偶者居住権」を設定すると、母親の問題は解決します。

「配偶者居住権」とは、亡くなった人が所有していた実家等の建物に、亡くなった人の配偶者が住み続けられる権利です。

「配偶者居住権」が認められると、亡くなった人の配偶者は、亡くなった人が所有していた建物に無償で住み続けることができます

(民法1028条1項)。

配偶者居住権は原則として終身存続するため(民法1030条1項)、死ぬまで家に住み続けることが可能です。

勿論、わざわざ配偶者居住権を設定しなくても母親と子供が同居可能なのは言うまでもありません。

ただし、居住者が母親で名義人が子供で、子供が居住していないと「居住用財産を譲渡したときの3000万円特別控除」が使えないディメリットがあります。

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山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」
山梨県甲府市にある「あきやま行政書士事務所」行政書士
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