高齢者の定期預金はリスクしかないのでは
1、高齢者の定期預金はリスクしかないのでは
昔は定期預貯金は、普通預貯金より利息が高いので、ただ通帳にお金を入れておくより預貯金額が増える、でした。
しかし、今は…。普通預金と大して変わりません。
つまり、終活の視点から見てみると定期預貯金は解約したほうが、ともいえます。
もし、入院や施設入所など「必要なお金を使う時期」の前に認知症になり、判断能力を失ってしまえば、定期預金を解約することが出来なくなります。
今後いつまで続くか分からない継続的な支出は家計のかなりの負担になるでしょう。
さらに父親(母親)が亡くなった際には多額の葬儀費用が必要となります。
場合によっては家族が建て替えなければならないことも。
「定期預金になんてしてなければ良かったのに…。」となる可能性が非常に高いです。
そこで、「備えあれば憂えなし」。
自分がまだ元気な内に、終活の観点から定期預金を解約。普通預金に移動させておくのも一つの考えです。
2、成年後見制度
銀行が預金者が認知症などになって判断能力を失ったことを知り凍結した定期預金口座を解約する手段として「成年後見制度」の利用があります。
しかし、成年後見制度は
①家族が親族の就任を希望しても、必ずしも希望が叶うとは限らない
②専門家が就任した場合、毎月ある程度の費用(報酬)がかかる
③一度利用すると死亡するまで止めることができない
④後見人が管理することになるので、今まで通り、家族がお金をおろすことができなくなる
など、使い勝手が悪い所がいくつかあります。
「成年後見制度」の利用は「義務」ではありません。
できれば利用しないで済むに越したことはないです。
3、まとめ
金利の面の旨味がなくなってしまった以上、定期預金にするメリットがこれといって見当たらないともいえます。
心配な方は、認知症などを発症。判断能力が失われる前に早期の解約を検討を。
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