終活で定期預金を解約する是非

定期預貯金は、普通預貯金より利息が高いので、ただ通帳にお金を入れておくより預貯金額が増えます。

他方、終活の視点から見てみると定期預貯金は解約した方が良い、といいます。

そもそも定期預金の目的は「将来に向けての貯蓄」です。

預入期間については、入院や施設入所など必要なお金を使う時期を予測して決めればよいでしょう。

しかし、その「必要なお金を使う時期」がいつくるのか?、は誰にも分かりません。

「神のみぞ知る」です。

もし、「必要なお金を使う時期」の前に認知症になり、判断能力を失ってしまえば、定期預金を解約することが出来なくなります。

そこで、「備えあれば憂えなし」。

自分がまだ元気な内に、終活の観点から定期預金を解約。普通預金に移動させておくのも一つの考えです。

今度は「満期」の視点から考えてみましょう。

定期預金が満期を迎えると、本人の選択としては「自動契約」か「自動解約」か、です。

いずれを選択しても、自動的に定期預金の元金+利息の金額が、普通預金口座に入金されます。

つまり、たとえこの時点で本人が認知症で判断能力を失っていたとしても、窓口でお金をもらう手続きをする必要はありません。

ただ、問題なのは、後者を選択する場合、本人が自分で手続きをしなければなりませんが、認知症では自分ではできません。

前者を選択するなら、満期の時点では何もする必要はありませんが、その後は、再び「終活の視点から見てみると定期預貯金は解約した方が良い」旨の問題が浮かび上がることになります。

なので、元気な内に満期後自動解約。そこで終わりにする。これも一つの考えです。

当たり前の事ですが、まとまったお金が必要になる前に、近い将来定期預金が満期になるなら、慌てて解約する必要はありません。満期を迎えた際、「自動継続」にするか「自動解約」にするか考えればよいでしょう。

最近では、認知症対策として、銀行が「認知症保険」や「代理人氏名手続き」を用意してます。

定期預金とはまた別にそちらの手続きをしておけば何かと安心です。

任意後見制度や家族信託を視野に入れてもよいでしょう。

どんな方法を選択するであれ、判断能力を失ってからでは詰んでしまいます。

手遅れになる前に、専門家に相談。終活としての自分の方針を確固たるものにしておきましょう。

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