選挙の代理投票
1、選挙の代理投票
障害、病気、怪我などで自分で投票することが難しい場合、係の方に代わって書いてもらう「代理投票制度」があります。
投票所で「代理投票したい」旨、表明すれば、係の者が2人付きます。
1人は代わって投票用紙に書く方、もう1人は間違いないか確かめる方です。
なので、家族の方や介護に従事する方などが代わりに投票用紙に記入することはできません。
2、高齢者施設での不在者投票
「不在者投票」とは、老人ホームや病院に入所・入院している方たちが、施設内で投票できる制度のことをいいます。
投票は原則として決められた投票所で行うことになってますが、入所者、入院者は足が不自由などの理由で投票所に行くのが困難であるとして例外的に認められています。
この不在者投票でも「代理投票」が行われてます。
投票者の「指示」に基づいて候補者の氏名を記載しなければならないのは投票所と同じですが、投票の立会人を施設長が務めることが多いなど、どうしても投票所に比べ透明性の確保が問題となります。
つまり、投票者の指示を明確に受け取らないまま、施設、病院の支持する特定の候補者への投票を促す疑念が持たれることもあります。
選挙管理委員会から派遣する外部の者に投票の立合人を務めてもらえば「透明性」の確保が担保されると言えますが、立会人不足もあり、中々上手くいかないのが現状です。
4、認知症の場合
入所、入院している者が認知症と言っても、その症状は人によって様々です。
選挙での投票でいうと、不在者投票でなくても、投票での投票でも問題なく投票できる方もいれば、完全に重度の認知症で、自分の投票の意思を表明することができず「代理投票」もできない方もいます。
この「代理投票でも投票できない」をどこで線引きするか、は認知症に限らず非常に難しいです。
施設、病院での「不在者投票」は、公正な選挙の実現のため、有権者の投票機会の確保のために設けられてますが、くれぐれも前者の為に後者を不必要に制限することのないよう、慎重に判断して頂きたいものです。
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投稿者プロフィール

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